カンチの3ポイントシュート

ゴールの遥か手前で無残にも失速する3ポイントシュート

特殊な能力を使って無双する高校生のお話

      2017/01/05

第1話 不良を制裁して学園のマドンナGET!「透明なハガネ色」

 

俺様はどこにでもいる平凡な高校生…ってわけでもない。
様々な超能力を生まれつき備えた高校生なのだ。

どんな超能力があるかって?
それはこれからおいおい披露していく。

 

おっと、向こうからマブイ女が歩いてきたぜ。

って、ありゃ幼馴染の「錦織 圭子」じゃねえか。

 

この女は極度のツンデレだ。

幼馴染だっていうのに、知り合ってから13年間、一度も会話をしたことがない。
それどころか、目を合わせた記憶もない。

 

知ってる。知ってるぜ。
超能力を持っている上に、超絶イケメンな俺様にゾッコンなのを。

聞こえた。聞こえたぜ。
今、すれ違った瞬間、目も合わさずに小声で「キモイ」って言ったのを。

 

な?ツンデレだろ?

まあ今日から俺様は超能力を惜しみなく使っていくから。

圭子の、そのツンツンした態度を、常時デレデレにするのも時間の問題ですから。

 

ここで謝らなければいけない事が一つ。

「様々な超能力を持っている」と言ったが
「女を惚れさせる超能力」は持ち合わせていない。おあいにくさま。

まあ簡単に女を惚れさせても、つまらないものよ。

つーか圭子のことなんかどーでもいいんだよ。

俺様にはどうしても落としたい女がいる。

そう、学園のマドンナ「山口 久美」だ。

 

この女はマブイ。

だが残念な事に…。

あそこにチーズケーキみたいな頭したDQN集団がいるだろ?
そう、時代遅れのリーゼント。

その中で、モンブランみたいな頭した「代田 まさし」。

よりによって、こいつが久美さんの彼氏なんだ。

 

久美さんの目をさまさせるべく、そして俺様が生まれ育った町の風紀を守るべく
代田を始めとするDQN集団に正義の鉄槌を下さねばなるまい。

もちろん超能力を使って。

 

さて、どの超能力を使って、このダニどもを撲滅してやろう。

…そうだな。

「鋼鉄の能力」を使ってみるか。

この能力は文字通り、全身を鋼鉄のように硬くする能力だ。

不良を徹底的に侮辱し、挑発し、殴りかかってきた所、この能力を使えば…。

殴りかかってきた不良の方が
「あぁ~ん、痛ぁ~い」となる寸法だ。

 

完璧だ。完璧すぎる。
そして完璧すぎる俺様はイメージトレーニングも怠らない。

完璧すぎる…。

代田がこう、殴りかかってきたところで!

はい、鋼鉄の能力!!!!

 

・・・!?

あれ!!!!!????

体が動かない!!!!

全身が鋼鉄のように硬い!!

誰か!!!

声も出ねえ!!!

やべえ!!!!!!

これ、どうやって解除すんだよ!!!!

 

そうだ!思い出した!

左手で右肩をポンッと叩けば、能力解除だ!

よしっ!

 

ちょ!!!!左手が動かねえ!!!!

なんだ、この能力!!!!

使うやついんのかよ!!!

…俺様が使ってるじゃねーか!!!!

くそっ、くそおおおおおおおおおおおおおおお!

 

3時間後、微動だにせず突っ立ってる俺様を通行人が不審者と見なしたのか

通報で駆けつけた警察官の手で俺の能力は解除された。

職務質問に一切答えない、いや答えられない俺様に業を煮やした警官が

いい加減にしてくれとばかりに、俺様の右肩を左手で叩いたのだ。

警察署で事情聴取を受け、解放された時には、すっかり日も暮れてしまった。

 

はぁ…。

また改めて出直すか…。

と思ったら、まだ代田たちは地面に座り込んでダベっていた。

こいつらやる事ねえのか。

だいたい近所迷惑だろうが。

警察の聴取で散々、「本当の事を言え」「そんな能力あるわけないだろう」「お前、病気なのか?」

と、嘘つき病人呼ばわりされたイライラをぶつけてくれるわ!!!

 

さて、「鋼鉄の能力」が使えないとなると…

やはり「透明の能力」だな。

 

こいつは俺様の好きなタイミングで体を透明化するという、俺様の能力の中でも最上位に位置づけられる超能力だ。

物理的な攻撃を無力化する点でも、「鋼鉄の能力」以上だ。

最初からこの能力使えば良かった。

完璧な俺様でも、こんな抜けたところがあるなんて、可愛いとこあるだろう?

さあ!冗談はこの辺にしておいて!

俺様の無双タイムの時間だぜ!!!(タイムと時間の重複)

 

おい、代田ぁ!

「あ?誰だ、おめえ?」

…誰だおめえ、だと?

おい、代田…。

俺とお前は幼稚園から今まで、11年間、ずーーーっと同じクラスだぞ?

「いや、ホント知らねえ。誰かこいつ知ってる?」

「俺も知らねえ」

「この町にこんなヤツいたっけ?」

 

ふざけるな!!!!!

「透明の能力」を使わずして、俺様の存在感が透明じゃないか!!!

ふざけるなーーーーーーーーーーーーーーーっ!

11年も!お前と!同じクラスだったんだぞ!!!

気づいたら俺様は号泣しながら、代田の頭をポカスカと殴っていた。

 

「いてて。やめろって。悪かったよ、誰だか知らないけど。」

「おい。いい加減にしろよ、てめえ。誰だか知らないけど、殴るぞ」

 

…このクサレ外道がっ!

誰だか知らない人を殴ろうとするなんて、どこまで腐ってやがるんだ!

こんなヤツに久美さんは渡さん!

行くぜ!「透明の能力」!!!

 

いやっ!待て待て待て!!!

「透明の能力」の解除法も

「左手で右肩をポンッと叩く」だった。

透明になったら、右肩叩けねえじゃん!

なんだ、この能力も使えねゴフッ!!!!

 

代田の右ストレートが俺様のアゴを打ち抜いた。

意識が透明になる…。

 

気づいた時には、俺様は病院のベッドにいた。

俺様はあのボンクラ相手に無双したのか?

それとも、このベッドの上で夢想していただけ?

…あれ?

俺、誰だっけ?

記憶が…。

誰だ、俺…?

 

それは主人公の名前を設定し忘れた作者も代田たち同様、知る由もなかった。

 

第2話⇒「ビヨンビヨンの能力」を使ってDK(男子高校生)が華麗にDK(ダンク)!

 - 超能力少年